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オアシスの『Don't look back in anger』がなぜテロ追悼ライブで歌われるのか?【動画アリ】

*以前書いた記事をリライトしています。
 

オアシスの代表曲『Don't look back in anger』


Oasis - Don't Look Back In Anger (Official Video)

マンチェスターの悲劇の現場で

 先日こちらでもお伝えしましたが、アリアナ・グランデが行ったイギリスマンチェスターのコンサートでテロがあり(正確にはコンサート後外で、ですが)、その翌日マンチェスター市内の広場に集まった市民たちが自然とこの曲を合唱し始めました。
その様子はインターネットニュースサイトGuardian Wiresに掲載されています。
この広場は「聖アン広場」で、マンチェスター周辺の距離を測るときは、この聖アン広場からの距離が使われる、まさしくマンチェスターの地理的中心地。
the guardian紙によると、午前11時に400人もの人がこの広場に犠牲者を追悼するために集まりました。そしてブーケを抱えた女性がオアシスの1996年のヒットソング『Don't look back in anger』を歌い始めます。この合唱の映像が瞬く間にシェアされて、数時間のうちに世界中に広まることとなり、ノエル・ギャラガーまでもツイッターでコメントを発します。
 

 

最初に歌い始めた女性はこの歌をこの場で歌おうと思った理由についてガーディアン紙にこう語っています。
 
 「私はマンチェスターを愛しているし、オアシスは私の子どもの頃の大事な思い出の一部よ。『Don't look back in anger』…これが今私たちに必要だと、ふさわしいと思ったの。私たちは起きてしまったことに対して後ろ向きになってはいけない。前をむいて、未来に向かっていかなきゃいけないのよ。マンチェスター全体で力をあわせて乗り越えていかなきゃ。今日みんなが一緒に歌ってくれて、感動して本当に心が震えたわ。」
 
後日行われた被害者支援イベント『ワン・ラヴ・マンチェスター』では3時間で2.8億円もの資金が集まりました。ライブイベントにはアリアナをはじめとし、ジャスティン・ビーバーケイティ・ペリーマイリー・サイラスブラック・アイド・ピーズ、コールドプレイ、ナイル・ホーラン、リトル・ミックス、マーカス・マムフォード、テイク・ザット、イモージェン・ヒープ、ファレル・ウィリアムス、ロビー、ウィリアムス、リアム・ギャラガーなど…そうそうたる面々が、パフォーマーとして参加しました。
 
そのライブイベントでもやはりこの曲が演奏され、オアシスのボーカリストノエル・ギャラガーが不在だったため、事前にノエルに許可をもらっていたコールドプレイのクリス・マーティンが歌い、大合唱となり、涙を誘いました。
 


Chris Martin and Ariana Grande - Don't Look Back In Anger (One Love Manchester)

 

イギリスの国民的人気バンド、オアシス(OASIS)

英語読みでは「オエイシス」。

5人の男性で構成されたバンドですが、うち、二人、ノエルとリアムは5歳違いの兄弟(ノエルが兄)。しかしこれがまた仲の悪い兄弟で、バンド結成当初から解散まで、いや、解散後も、争いが絶えない、それはそれは仲の悪い兄弟として悪名高いのです。

この曲も多くのオアシスの曲同様、ノエルが作ったのですが、どちらが歌うのかで大喧嘩になったのは有名な話。ちなみにオアシスでリードボーカルを務めていたのは弟リアム・ギャラガー。なので、当然自分が歌うものだと思っていたのでしょうね。二人は喧嘩でコンサートを中座することも1度や2度ではなかったそうです。


そもそもこの曲は私の青春期1995年に発売されたオアシスのアルバム「モーンイング・グローリー」に収録されていた1曲で、その翌年1996年にシングルカットされたもの。
随分と昔の曲なんですね。イギリスでシングルチャート1位にもなり、その親しみやすいメロディーから、イギリスで『イギリスの国歌』と言われるまでに浸透し、折に触れ大合唱されることが多いようです。
 

『ドント・ルック・バック・イン・アンガー』の 意味


直訳すると「怒りを抱えたまま振り返らないで」ですが
振り返るというのは、過去のことを考えるということだと思います。


和訳はこちらに適切なものがありました…とても自然に訳されていらっしゃると思います。

【和訳】Oasis - Don't Look Back in Anger: Better Than Liner Notes - 洋楽和訳ブログ


今回、ノエル・ギャラガーはこの曲の印税を密やかに犠牲者のご家族の元に届くようしたそうです。

 

後日談ですが、弟リアムが、兄ノエルが追悼イベントに参加しなかったことを非難したところ、イベント主催者がこの「印税寄付」の件を発表。これをうけて、弟リアムも印税寄付を決定したとのこと。ある意味、二人は永遠のライバルなのでしょうか。